村山秀樹出演
高橋なおみのRadio Cafe 〜チャーリー・パーカー特集〜
その4

2002年2月11日放送



おみ 高橋なおみさん
村山 :村山秀樹



なおみ: はい、ひきつづき高橋なおみのRadio Cafeお届けしております。 本日はチャーリー・パーカー特集ということでお届けしているわけなんですけども、続いては、先程ちらっとね、村山先生のほうからお話いただきました映画からなんですよね。

村山: はい、これはクリント・イーストウッドっていう有名な俳優さんがいらっしゃいますけど、クリント・イーストウッドがプロデュースしたチャーリー・パーカーの映画で、もう十年近く前ですか封切られた映画なんですけどもチャーリー・パーカーの伝記で「BIRD」という映画がありましてですね、、それに使われた音楽なんですけれども。音楽監督のレニー・ニーハウスがどうしても、・・・これクリント・イーストウッドのアイデアかどうか私知らないんですけれども、「やっぱりパーカーはパーカー以外にありえない」ということでですね、昔の録音からパーカーの音だけを抜き出して現在のミュージシャンと共演させたという、まあ歌の世界で言うと「Unforgetable」というナット・キング・コールとナタリー・コールの・・・。

なおみ: そうですね、親子共演ですね。

村山: それに先立つ録音だと思います。パーカーの音だけを抜き出しまして、共演するミュージシャンがですね、現在のモンティ・アレキサンダー、レイ・ブラウン、ジョン・ガーリンとか、レニー・ニーハウスが最終的に音楽監督やったんですが、こういうメンバーでパーカーと共演しているという、そういう録音ですね。

なおみ: そうですね。「マイナス・ワン」ということばはありますけど「プラス・ワン」っていう感じですかね。

村山: そうですね。これどういうふうに電気的にやったのかよくわからないんですけれどもきれいにミックスされてますね。

なおみ: そうですね。ほんとにいわれなければわからないぐらいですね。 それでは、お届けしていきましょう。曲はLester Leaps inです。

〜「Lester Leaps in」〜
  映画「BIRD」Soundtrackより

なおみ: はい、ということで・・・、すごい・・・(笑い)。

村山: そうですね。これは元の録音はですね'52年9月26日のロックランド・パレスでの実況録音から抜き出した曲なんですけども。このロックランド・パレスでの録音は全部パーカーすごいですね、とてつもない演奏。ちょっと音がひどいんでなかなか聴き難いんですけども、パーカーの演奏はもうおそらくライブの中で最上の演奏じゃないかとおもいますけれども。

なおみ: は〜、やっぱりこのテンションですかね。

村山: そうですね。こういうのを音楽に使ったクリント・イーストウッドってのもなんかすごいですね。クリント・イーストウッド自身は昔ピアノを、これアルバイトかどうかしらないんですけども、ジャズ・クラブでピアノを弾いていたっていう前歴があるみたいで。

なおみ: なんか娘さんか息子さんとかもミュージシャンでしたよね。

村山: そう、息子さんがそうですね。カイル・イーストウッドというベース奏者ですね。わたしもあまり聴いてませんけれども。ま、こういうのを選んだというだけじゃなくて、あとクリント・イーストウッドはセロニアス・モンクの映画もプロデュースしてますね。

なおみ: はい。ほんとにお好きなんだろうなと、こういう人がいるからこそ何年かおきにジャズ・シーンが盛り上がるというか、そういう気もしますけれども

*

なおみ: さて、お届けしてまいりましたチャーリー・パーカー特集、次の曲で最後の曲になります。

村山: 最後はパーカー自身の演奏ではないんですけれども。
どこにもやっぱりパーカー・フリークはいるらしくて、パーカーの演奏を全て再現しようという人たちが昔からおりましてですね、これはそれに輪をかけてパーカーを5本のサックスでハーモナイズさせてしまおうという・・・、メッド・フローリーという人がアレンジをしているらしいんですけども。
素晴らしいウェスト・コーストの5人のサックスのミュージシャン、メッド・フローリー、ジョー・ロペス、ウォーン・マーシュが入っていますね、ジェイ・ミグリオリ、ジャック・ニミッツっていう5人のサックス奏者、もちろんリズム・セクションつきますけれども。これがVerveのストリングスのJust Friendsをそのままですね、パーカーのソロを再現しているという。これパーカー自身の演奏ではないんですけども、そういう世界があるということでお聴きいただきたいと思います。

なおみ: はい。この番組の中でもVerveのウィズ・ストリングスのJust Friendsは何度かお届けしてるんですけどね。そんなJust Friendsを最後に持ってまいりました。

〜「Just Friends」〜
  Super Sax「Super Sax Plays Bird」(Capital Records)より

なおみ: はい、ちょっとね、時間のほうが押してまいりましたけれどもJust Friendsということで。今日は貴重な本を持ってきていただいたんですよね。

村山: さっきのチャーリー・パーカー・フリークのはなしじゃないんですけども、パーカーの日々を記録した「Birds Diary」なんていう本が。これアメリカで出てるんですけれども、ほとんど公の記録をつけてですね一日一日のパーカーを追っているという。

なおみ: 「見て来たんかいな」という感じがしますけれども(笑い)。
そんな、世界各国、日本国内にもですねたくさんのチャーリー・パーカー・ファンがいるわけですね〜。


村山: 最近いろんなネット上でもパーカーのファンといいますかパーカー・フリークのそういうサイトができておりましてですね、その中でいろんな情報のやりとりも含めてやっておりますけれども、やはりフリークぶりはすごいですね。

なおみ: そうですね〜。村山先生の論文のほうもね、この放送お聴きの方に一度読んで頂きたいなという気がしますけれども。 お届けしましたのはSuper SaxでJust Friendsでした。

−JINGLE−

なおみ: はい、お届けしてまいりました高橋なおみのRadio Cafe、本日はチャーリー・パーカー研究家、そしてベース・プレイヤーでいらっしゃいます村山秀樹さんをゲストにお招きしてお届けしてまいりました。

村山: ありがとうございました。

なおみ: 一時間はやいでしょ?けっこう。

村山: そうですね。緊張しまくりでしたけども(笑い)時間経つの早かったですね。

なおみ: はい、またぜひこの番組にも遊びに来ていただきたいと思います。え〜ライブ情報を・・・、4月の29日。

村山: ええ、「代々木ナル」でわたしのバンドの「Generation Gaps」というものがバンドで演奏します。よろしかったらぜひいらしてください。

なおみ: はい、高橋なおみのRadio Cafe、お相手はわたくし高橋なおみでした。それではまた来週お耳にかかります。

−ENDING THEME−


2002. 3.22 編集: よういち

協力: 高橋 なおみ



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